こんにちは、デザイナーのMHです。

 

今回は、以前記事でご紹介したAdobe Photoshopの新機能、ニューラルフィルターの中の1つから、

JPEG画像のノイズ除去機能をご紹介します。

>>前回の記事はこちら

「Adobe Photoshopに新機能!ニューラルフィルターのベータ版をチェックする」

年末年始などでお写真を撮る方も多いでしょう。せっかくなら、綺麗なものを残したいですよね。

ノイズ除除去を行う前に、そもそもなぜ画像にノイズが発生するのか、というところから見ていきましょう。

 

1、なぜ画像にノイズが発生するのか?

 

ノイズが発生する理由は、JPEG画像が持つ特性に由来しています。

JPEGはおよそ1,677万色を表現することができ、グラデーションがある画像に最適な形式です。

その一方で、輪郭部分や色の変化の激しい部分では画像の乱れが起こります。

細かくてもやもやとした蚊の大群のような様子から、モスキートノイズと呼ばれています。

 

JPEGは任意の圧縮率でファイルを保存できることが利点ですが、

圧縮率を高めてファイルサイズを小さくするにつれて画質も低下します。

ああでもないこうでもない…とJPEG画像を何度も加工して保存するとその度に圧縮されてしまうため、

画像はどんどん劣化します。それにしたがって、モスキートノイズはより目立ってくるのです。

 

2、ニューラルフィルター(ベータ版)でノイズを除去する方法

 

それでは早速画像のノイズ除去を行いましょう。手順は至って簡単です。

まず加工したい画像をPhotoshopで開きます。

 

今回はこちら。

わざと加工を繰り返して、ノイズを発生させてみました。

 

次に「フィルター→ニューラルフィルター」でニューラルフィルターのメニュー画面を開きます

①JPEGのノイズ除去

②フィルターの適用レベルを選択(低〜高)

③適用先の反映方法を選択。現状のレイヤーに上書きする前に、「新規レイヤー」で

適用後の画像を新たに生成するのがおすすめです。

④上記を選択すると自動で処理が始まります。右上のサークルが消えたら「OK」を選択で完了です。

 

3、比較画像で見る、ノイズ除去機能の仕上がりは?

 

これでノイズの除去は完了しました。どのくらい効果があったのか、画像を比較してみましょう。

一番左がわざと劣化させたフィルターを適用する前、真ん中が適用後、右が劣化させる前の元データです。

 

瞳の中のザラザラとしたノイズや、毛並みの刺々しい感じが低減しています。

一方で、元データと比べてしまうと、滑らかさは失われたままのように感じます。

こちらですが、Adobeのヘルプは以下のように記載しています。

ベータ – JPEG のノイズを削除:

JPEG のノイズを削除は、グラデーションやシェイプでは効果がありますが、細かいディテールが失われている場合には効果がありません。(引用:Adobe

 

劣化してしまった元データが完全な状態で復帰するわけではありません。

元データの加工、管理には注意しましょう。

 

4、ザラザラ画像にさようなら!ニューラルフィルターを使って綺麗な画像に

いかがでしたか?根本的な話になりますが、JPEG画像を綺麗なまま保存しておくには

「加工を繰り返さない」ことが大切です。

それでも編集上ノイズが発生した場合は、ニューラルフィルターを活用していくといいでしょう。

より綺麗なデータとして保存しておくために、是非活用してみてくださいね。

 

それでは今回はここまでです。次回もまたよろしくお付き合いください。