レンタルサーバーを利用してWebサイトやブログの運営をしたいならば、表示速度が重要になります。
WordPressを利用してWebサイトを開設した時の表示速度が速ければ、訪問者の満足度が上がり、リピーターを増やすことに繋がるからです。
しかし、どのレンタルサーバーの表示速度が速いのかを知りたいと考えても、公式サイトをチェックするだけでは分かりにくいでしょう。
そこで、本記事ではレンタルサーバーのおすすめ5社について、表示速度ランキングを紹介します。
WordPressが高速なレンタルサーバーがどこなのか気になる方は参考にしてください。
WordPressの表示速度が速いレンタルサーバー比較表
本記事でおすすめするWordPressの表示速度が速いレンタルサーバーの検証結果と、検証に用いたプラン・スペックの比較表を以下にまとめました。
サービス名 | PageSpeed Insights Speed Index(秒) デスクトップ | Lighthouse Speed Index(秒) デスクトップ | PageSpeed Insights Speed Index(秒) モバイル | Lighthouse Speed Index(秒) モバイル | 測定プラン | 月額料金 | メモリ | CPU |
ConoHa WING | 0.82(1位) | 0.87(2位) | 3.46(3位) | 3.44(3位) | ベーシック | 941円~ | 8GB | 6コア |
エックスサーバー | 0.85(2位) | 0.86(1位) | 3.63 | 3.77 | スタンダード | 990円~ | 8GB | 6コア |
さくらの レンタルサーバ | 0.90(3位) | 0.97 | 2.22(1位) | 2.45(1位) | スタンダード | 500円~ | 非公開 | 非公開 |
ロリポップ! | 0.92 | 0.93(3位) | 3.71 | 3.46 | ハイスピード | 550円~ | 非公開 | 非公開 |
mixhost | 1.07 | 1.02 | 3.08(2位) | 3.06(2位) | スタンダード | 968円 | 非公開 | 非公開 |
上記の比較で用いたSpeed IndexとはWebサイトの表示速度の早さを評価したスコアであり、値が小さいほど表示速度が速いことがわかります。
サイトの表示速度が速い方が良い理由
Webサイトの表示速度が速い方が良い理由は以下の通りです。
- SEO対策に繋がる
- 購買や登録などに繋がる
- 離脱率が低下する
Webサイトの表示速度をGoogleは重視しているため、表示速度が速いとSEO対策に繋がります。
Googleはより待ち時間が少なくて高速表示されるWebサイトを高く評価するため、高速表示が可能なWebサイトほど検索順位は高くなる傾向にあります。
Googleの検索順位を上げたいと考えているならば、Webサイトの表示速度の高速化は効果的な対策になるでしょう。
また、表示速度の速いWebサイトはスムーズにページが表示されるため、購買や登録などのアクションに繋がりやすくなります。
表示速度が速ければユーザーがサイト内の多くのページにアクセスするため、アクションを促しやすいです。
Webサイトの高速表示を実現できると、ユーザーの離脱率の低下に効果があります。
なかなか次のページが表示されなければ、ユーザーが別のサイトへアクセスしたり、ブラウザを閉じたりする可能性が高いです。
ユーザーに長く滞在してもらうためにも、Webサイトの表示速度を改善することは重要になります。
レンタルサーバーの表示速度の比較条件
本記事ではレンタルサーバーのおすすめ5社について、表示速度を比較しています。
表示速度を比較するには、同じ条件でWebサイトの表示速度を計測して比較しなければいけません。
以下では、レンタルサーバーの表示速度を比較する上での検証条件と計測方法について紹介します。
検証条件
本記事では以下の条件でレンタルサーバーの表示速度を検証した結果を紹介しています。
項目 | 条件 |
WordPressテーマ | Twenty Twenty-Four |
プラグイン | なし |
WordPressバージョン | 6.4.3 |
測定時間帯 | 22~23時 |
以上の条件で揃えて、各レンタルサーバーでWordPressによって作成したWebサイトの表示速度を計測しました。
検証に利用したプランは基本的に最安値のプランを選択しています。
ただし、一部のサービスでは最安値のプランではWordPressに対応していないケースなどがあるため、上位プランを選んでいる場合があります。
計測方法
表示速度を計測する際に用いたのは以下の2つのツールです。
- PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)
- Lighthouse(ライトハウス)
PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)はページの読み込み速度をスコアで評価してくれるツールです。
Lighthouse(ライトハウス)はGoogleの提供するツールで、Webサイトのさまざまなパフォーマンスを計測できます。
レンタルサーバーおすすめ5社の表示速度ランキング
本記事がおすすめするレンタルサーバーの表示速度ランキングは以下の通りです。
表示速度ランキング(PageSpeed Insights Speed Index デスクトップ) | 月額料金 | ストレージ容量 | WordPress簡単インストール | 自動バックアップ |
1位:ConoHa WING | 678円~ | 300GB~500GB | ◯ | 過去14日分 |
2位:エックスサーバー | 990円~ | 500GB~700GB | ◯ | 過去14日分 |
3位:さくらの レンタルサーバ | 121円~ | 100GB~2TB | ◯(スタンダードプラン以上) | なし(スナップショット機能あり) |
4位:ロリポップ! | 99円~ | 120GB~1.2TB | ◯(ライトプラン以上) | ◯(ハイスピードプラン以上のみ) |
5位:mixhost | 968円~ | 無制限 | ◯ | 過去14日分 |
上記のランキングは、PageSpeed InsightsのデスクトップにおけるSpeed Indexに基づいたものです。
レンタルサーバーのおすすめ5社について、以下で詳しく紹介します。
ConoHa WING
月額料金 | 678円~ |
ストレージ容量 | 300GB~500GB |
自動バックアップ | 過去14日分 |
WordPress関連機能 | ・WordPress簡単インストール ・WordPressテーマ ・WordPressプラグイン |
サポート体制 | ・メール ・電話 ・チャット |
ConoHa WINGはWebサイトの表示速度がとても速いのが特徴のレンタルサーバーです。
月額678円のプランから用意されており、初期費用は無料のため、費用を抑えることができます。
長期利用割引プランであるWINGパックで契約することで月額料金が割引されるシステムです。
また、WINGパックで契約した場合は独自ドメインを2つ無料で利用できるようになります。
WordPressの簡単インストールに対応しており、テーマやプラグインも豊富に用意されていて便利です。
ConoHa WINGの特徴は以下の通りです。
- 管理画面が使いやすい
- SEO対策機能が充実している
- WordPressの運用をサポートする機能が豊富にある
ConoHa WINGは管理画面が使いやすくデザインされているのが特徴であり、初心者にも扱いやすくなっています。
アカウントとサーバーの管理をまとめて行うことができ、Webサイトやファイルマネージャーなどにもコントロールパネルから直接アクセスが可能です。
他には、ブログ制作支援ツールや高速化AIなどSEO対策に利用できる機能が充実している点もメリットとなっています。
WordPressの運用をサポートする機能も豊富にあり、脆弱性診断や無料独自SSLといった機能を無料で利用できます。
WordPressでWebサイトを作成・運用したいと考えている方にConoHa WINGはおすすめです。
エックスサーバー
月額料金 | 990円~ |
ストレージ容量 | 500GB~700GB |
自動バックアップ | 過去14日分 |
WordPress関連機能 | ・WordPress簡単インストール ・WordPressのサイトコピー ・WordPress簡単移行 ・WordPressリカバリー |
サポート体制 | ・メール ・電話 ・サーバー移転代行 ・設定お任せサポート |
エックスサーバーはWordPressのWebサイトの表示速度が高速であり、Webサイトの運用に最適なレンタルサーバーです。
超高速環境のKUSANAGIの技術を導入しており、サーバーのスペックが高いため、処理速度に優れています。
リソース保証の機能が備わっているため、他のユーザーの影響を受けずに利用可能です。
エックスサーバーの特徴を以下にまとめました。
- サポートが充実している
- WordPress機能が豊富にある
- 実績が豊富にある
エックスサーバーは電話とメールによるサポートを受け付けていて、不明点やトラブルなどはすぐ解決してくれます。
サーバー移転代行のオプションサービスがあり、エンジニアスタッフに移転作業の代行を任せることが可能です。
設定おまかせサポートもあり、サーバーパネル上で設定できる項目について代行してもらえます。
WordPressの機能が豊富に備わっている点も大きな特徴であり、WordPressの簡単インストールやサイトコピー、簡単移行、リカバリーといった機能を利用できて便利です。
これまでに20年を超える運営実績があり、20万社を超える企業が導入してきて、運用サイト数は250万件を突破しています。
さくらのレンタルサーバ
月額料金 | 121円~ |
ストレージ容量 | 100GB~2TB |
自動バックアップ | 8世代の自動バックアップ |
WordPress関連機能 | ・クイックインストール ・バックアップ&ステージング |
サポート体制 | ・メール ・電話(コールバック予約) ・チャット |
さくらのレンタルサーバはWordPressの表示速度が比較的速いレンタルサーバーです。
全部で8つのプランを展開しており、月額500円から利用できるスタンダードプランからWordPressを利用できます。
国内に自社データセンターを設置しており、稼働率は99.99%以上となっていて、安定したサーバー環境を利用できるのが魅力です。
さくらのレンタルサーバの特徴を以下にまとめました。
- バックアップ&ステージングでテスト環境を作成できる
- マニュアルが分かりやすい
- 24時間365日の無料サポート
スナップショットを管理できる機能としてバックアップ&ステージングが用意されており、テスト環境の作成を簡単に行えます。
テスト用サーバーを設置しなくても確認用のサイトを作成できるため、WordPressでのWebサイト作成で便利です。
マニュアルが分かりやすいのもさくらのレンタルサーバの魅力の1つで、画像・動画を用いて分かりやすく機能が解説されています。
サポートは24時間365日受け付けており、チャットやメール、コールバックなど複数の受付方法を用意しています。
今までレンタルサーバーを利用した経験のない初心者でも扱いやすいレンタルサーバーがさくらのレンタルサーバです。
ロリポップ!
月額料金 | 99円~ |
ストレージ容量 | 120GB~1.2TB |
自動バックアップ | ◯(ハイスピードプラン以上) |
WordPress関連機能 | ・WordPress簡単インストール ・WordPress簡単引っ越し |
サポート体制 | ・メール ・電話(スタンダードプラン以上) ・チャット |
ロリポップ!はWordPressの表示速度に優れていて低価格でコスパの良いレンタルサーバーです。
月額550円から利用できるハイスピードプラン以上であれば、WordPressの高速表示を実現できます。
ロリポップ!の特徴は以下の通りです。
- ハイスピードプラン以上でWordPress高速化機能「LiteSpeed Cache」を利用できる
- 長期契約するとドメインを2個無料で使える
- メール返信は24時間以内
ロリポップ!のハイスピードプラン以上では、WordPressの高速化機能である「LiteSpeed Cache」を利用できます。
「LiteSpeed Cache」はキャッシュ機能であり、ページの読み込み速度を大幅に短縮できるため、表示速度の高速化を実現できるのが特徴です。
また、ロリポップ!ではハイスピードプラン以上で契約期間が12ヶ月を超える場合にドメインが2個無料になる特典が用意されています。
サポート体制が充実しており、ハイスピードプラン以上ではメール返信を24時間以内に行ってくれるため安心です。
機能や特典が充実しているため、ロリポップ!を利用するならばハイスピードプランかエンタープライズプランをおすすめします。
mixhost
月額料金 | 968円~ |
ストレージ容量 | 無制限 |
自動バックアップ | 過去14日分 |
WordPress関連機能 | ・LiteSpeed Cache ・簡単インストール ・テストサイトの作成(プレミアムプラン以上) ・サイトの複製(プレミアムプラン以上) ・スマートアップデート(プレミアムプラン以上) |
サポート体制 | ・メールサポート ・Zoomサポート(プレミアムプラン以上) ・設定代行サービス(プレミアムプラン以上) ・WordPressサポート(プレミアムプラン以上) |
mixhostはビジネスや収益化サイトに利用されることが多いレンタルサーバーです。
全部で3つのプランが用意されていて、いずれのプランでもドメイン数は無制限のため、いくつでもWebサイトの作成が可能です。
ストレージ容量が無制限となっているため、データが増えたとしても安心して使い続けられます。
mixhostの特徴を以下にまとめました。
- LiteSpeed Cacheを利用できる
- WordPressの機能が充実している
- サポートが充実している
mixhostでは全プランでLiteSpeed Cacheが使えるため、WordPressの表示速度の大幅な高速化が可能です。
WordPressの機能としては他にもテストサイトの作成やサイトの複製、スマートアップデートなどがあります。
スマートアップデートはAIが自動で検証してサイトのアップデートを行いセキュリティ性を高められる機能です。
ただし、テストサイトの作成やサイトの複製などの機能はプレミアムプラン以上でのみ利用できます。
サポートが充実しているのもmixhostのメリットであり、全プランでWordPressサポートが用意されているのが大きな特徴です。
WordPressサポートではWordPressの利用方法についてメールやチャットでサポートを受けられます。
表示速度が速いレンタルサーバーの特徴
表示速度の速いレンタルサーバーに共通する特徴は以下の通りです。
- サーバーの性能が高い
- ストレージはSSDを採用している
- LiteSpeedなどWordPress高速化のアクセラレータを採用している
- 国内にデータセンターを設置している
CPUやメモリなどのサーバーの基本的な性能が高ければ、さまざまな処理の速度が高まり、表示速度も速くなります。
また、サーバーで採用しているストレージはHDDではなくSSDの方が読み込み速度が速いです。
一部のレンタルサーバーにはSSDとHDDのいずれかを選べるケースがあるのですが、基本的にSSDを選んだ方が良いでしょう。
WordPressを高速化できるLiteSpeedなどのシステムを採用しているかどうかも重要です。
たとえば、LiteSpeedの場合はHTTP/2に標準対応していて、処理速度に優れており、多くのサーバーで使用されています。
また、LiteSpeedに対応したレンタルサーバーではWordPressで「LiteSpeed Cache」というプラグインに対応しており、表示速度の高速化が可能です。
データセンターが国内に設置されているかどうかにも注目しましょう。
国内にデータセンターがあるレンタルサーバーの方が通信遅延が少なくなり表示速度が速くなりやすいです。
上記で紹介した要素を兼ね備えたレンタルサーバーであれば、表示速度に優れていることを期待できます。
レンタルサーバーの表示速度に関するよくある質問
レンタルサーバーの表示速度についてのよくある質問は以下の通りです。
- レンタルサーバーを高速化する方法はありますか?
- WordPressの表示速度が遅くなる原因はありますか?
- レンタルサーバーのプランの選び方は?
レンタルサーバーの表示速度に関するよくある質問に回答します。
レンタルサーバーを高速化する方法はありますか?
レンタルサーバーを高速化したいならば、上位プランに変更してスペックを上げるのが効果的です。
他には、ファイルの軽量化や不要なプラグインの削除なども高速化の効果があります。
ただし、レンタルサーバーの性能そのものが低い場合は高速化に限界があるため、改善されない場合は別のサービスへの変更も検討しましょう。
WordPressの表示速度が遅くなる原因はありますか?
WordPressの表示速度が遅い場合の主な原因は以下の通りです。
- 画像や動画の容量が大きい
- プラグインを多く使用している
- サーバーが重い
画像や動画などの容量が大きい場合は読み込みに時間がかかるために表示速度が遅くなります。
また、多くのプラグインを使用していると処理に負担がかかるためにWordPressが重くなることがあります。
使用しているサーバーそのものが重いためにWordPressの表示も遅くなるケースがあるため注意しましょう。
レンタルサーバーのプランの選び方は?
レンタルサーバーのプランを選ぶ際には、用途に適したスペックを満たしているかどうかを重視しましょう。
また、プランによってスペックだけではなく使用できる機能が違うケースもあります。
各プランごとに用途やウェブサイトの数など目安が記載されていることがあるため参考にしましょう。
レンタルサーバーの表示速度まとめ
レンタルサーバーの表示速度は各サービスごとに違いがあるため、事前に比較することが大切です。
本記事で紹介したレンタルサーバーであれば、いずれも表示速度が速いため、安心してWebサイトの開設に利用できます。
特にConoHa WINGやエックスサーバーは表示速度がトップクラスに速いためおすすめです。
料金や機能、サポート体制なども踏まえた上でレンタルサーバーを選びましょう。