レンタルサーバーを利用したいけれども、費用をかけたくないという方におすすめできるサービスが無料レンタルサーバーです。
しかし、無料のレンタルサーバーでは機能やセキュリティ面で不安を感じる人も多いでしょう。
また、無料で提供されるサービスが怪しいと感じる方がいるかもしれません。
本記事では無料レンタルサーバーについて、利用するメリット・デメリットや注意点、おすすめサービスTOP3を紹介します。
無料のレンタルサーバーサービスに興味を持っている方は参考にしてください。
無料レンタルサーバーのメリット・デメリット
無料レンタルサーバーを利用することにはメリット・デメリットが存在します。
メリット・デメリットを踏まえて慎重に考えた上で実際に利用するかどうか考えることが大切です。
以下では無料レンタルサーバーのメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
メリット
無料のレンタルサーバーを利用するメリットは以下の通りです。
- 費用がかからない
- テスト目的に利用できる
無料のレンタルサーバーであれば、利用していて料金がかかることは一切ありません。
費用をかけずにレンタルサーバーを利用したいのであれば、無料である点は大きなメリットになるでしょう。
また、無料のレンタルサーバーはテスト目的で利用できる点もメリットです。
これから有料のレンタルサーバーを借りて、Webサイトの開設やアプリ開発などに利用したい場合は、事前にテストしておくとさまざまなトラブルを回避できます。
無料のレンタルサーバーであれば費用をかけずに利用できるため、本番を想定したテストが可能です。
デメリット
無料のレンタルサーバーを利用するデメリットは以下の通りです。
- 広告が表示される
- スペックが低い
- 機能に制限がかかる
- サポートを受けられない
- 突然サービスが終了するリスクがある
無料のレンタルサーバーは基本的に広告が表示され、有料プランにしないと広告を消せない点がデメリットです。
広告が表示されるからこそ無料でサービスを提供できているため、広告のない無料レンタルサーバーはほとんどありません。
また、無料のレンタルサーバーは基本的なスペックが低いため動作が不安定であり、実用性が低い点も注意が必要です。
転送量に制限がかかっているケースや、WordPressなどを利用できないケースもあり、用途が限定されます。
無料のサービスの場合はサポートの対象外となっていることもあり、トラブルが起きたときに困りやすいです。
無料のレンタルサーバーは、そもそも収益性が低い事業のため、突然サービスが終了するリスクがあります。
以上のように無料のレンタルサーバーはデメリットが多いため、利用するかどうかは慎重に判断しましょう。
無料レンタルサーバーと有料レンタルサーバーの違い
無料レンタルサーバーと有料レンタルサーバーの違いを以下にまとめました。
無料のレンタルサーバー | 有料のレンタルサーバー | |
容量 | 低容量 | 大容量 |
転送量 | 制限あり | 無制限のサービスが多い |
独自ドメイン | 非対応のサービスが多い | 対応 |
WordPress | 非対応のサービスが多い | ほとんどのサービスで対応 |
商用利用 | 不可のサービスが多い | 可能 |
サポート | 非対応 | 対応 |
広告 | 表示される | 表示されない |
上記は一般的な無料のレンタルサーバーと有料のレンタルサーバーを比較したものです。
無料のレンタルサーバーは容量が低く、転送量に制限があり、独自ドメインやWordPressに非対応のサービスがほとんどとなっています。
商用利用についても無料のレンタルサーバーの多くで禁止されています。
無料のレンタルサーバーはサポートに対応していないことが多く、問題を自力で解決しなければいけません。
基本的に無料のレンタルサーバーには広告が表示され、有料の場合は一切広告が表示されません。
上記のように無料のレンタルサーバーにはさまざまな制限があるため、有料のレンタルサーバーとの違いを踏まえた上で利用するかどうか考えましょう。
無料レンタルサーバーの選び方や比較ポイント
無料のレンタルサーバーを比較して選ぶ際のポイントを以下にまとめました。
無料レンタルサーバー選びのポイントについて詳しく紹介します。
広告表示の有無や表示のされ方を確認する
無料のレンタルサーバーは広告表示がされるのか、広告表示がどのようにされるのかチェックしておくことが大切です。
基本的には無料のレンタルサーバーでは広告表示されることが多いと考えましょう。
ただし、特定の条件を満たした場合にのみ広告表示されるケースがあります。
たとえば、WordPressやデータベースの機能を利用する場合だけ広告表示されるケースです。
また、広告が画面内のどの部分に表示されるのかも重要になります。
Webサイトを閲覧する上で特に邪魔にならない部分に広告が表示されるのであれば問題ありません。
注意点として、広告表示を阻害する行為をすると規約違反で利用停止になるケースがあります。
事前に広告表示に関する利用規約やルールを確認しておきましょう。
WordPressを利用できるかチェックする
無料レンタルサーバーの中にはWordPressに対応するサービスと非対応のサービスがあるため注意しましょう。
WordPressが利用できるサービスで広告表示が必須となっていることが多いです。
WordPressはWebサイトを作成できるツールであり、WordPressを利用することで簡単にWebサイトの設計やコンテンツ作成ができます。
Webサイトの開設を目的として無料のレンタルサーバーを利用する場合は、WordPressに対応しているかチェックしておきましょう。
ストレージ容量が用途に適しているか確かめる
無料のレンタルサーバーで用意されているストレージ容量は少なく設定されていることが多いため事前に確認しましょう。
容量が1GBや2GB程度しか提供されていない場合もあれば、10GBの容量が確保されているサービスもあります。
単に文字のコンテンツのみを掲載する場合は、ストレージ容量が低くても問題ありません。
しかし、画像や動画を扱いたい場合は低容量ではすぐにストレージが不足するため注意しましょう。
Webサイトのコンテンツの種類や規模によって必要なストレージ容量は異なるため、あらかじめ最低限どの程度のストレージ容量が必要になるのか計算しておくことが大切です。
最低でも1GB以上のストレージ容量がないと、多くの用途で使い物にならなくなるでしょう。
商用利用の可否をチェックする
無料レンタルサーバーを商用利用したい方は、あらかじめ商用利用が認められているかチェックしましょう。
サービスによっては有料プランでなければ商用利用が認められていないケースがあるからです。
商用利用できないとWebサイトのアフィリエイト広告を掲載することもできなくなります。
ECサイトの運営をしたい場合も、商用利用が認められている必要があります。
また、商用利用が認められていても、知的財産に関係するコンテンツの提供のみが禁止されているケースもあるため、細かなルールを確認しておきましょう。
運営実績や運営会社の信頼性を確かめる
収益性が低い無料レンタルサーバーはサービスが終了するリスクが高いため、事前に運営実績や運営会社の信頼性を確かめることをおすすめします。
たとえば、5年や10年以上続いてきたサービスであれば、今後も継続してサービスが提供されると期待できるでしょう。
運営会社の信頼性を確認しておくことも、サービス終了のリスクを回避する上で重要になります。
経営状態の悪い会社は収益性の低い事業から撤退するケースが多いため、そのような会社のサービスを利用するのは避けましょう。
独自ドメインやデータベースを利用できるか?
無料レンタルサーバーで独自ドメインやデータベースを利用できるかは重要です。
Webサイトの運営をしたいならば、独自ドメインを取得することが必須になります。
独自ドメインがあればサイトのブランディングに役立ち、別のサーバーへ移転する際の手続きもやりやすくなるからです。
また、データベースに対応しているか、作成できるデータベースの個数はいくつなのかもチェックしておきましょう。
WordPressなどさまざまなシステムやアプリケーションを利用するのにデータベースが必要になります。
無料レンタルサーバーおすすめランキングTOP3
本記事でおすすめする無料レンタルサーバーTOP3の基本的な情報を以下にまとめました。
サービス名 | ストレージ容量 | WordPress | 広告表示 | 商用利用 |
---|---|---|---|---|
XFREE(エックスフリー) | 10GB | ◯ | なし | ◯ |
StarServerFree(スターサーバーフリー) | フリー:2GB フリー容量増加:4GB フリー PHP+MySQL:2GB | フリー PHP+MySQLのみ | フリー:なし フリー容量増加:スマートフォンのみ広告表示 フリー PHP+MySQL:スマートフォンのみ広告表示 | ◯ |
XREA Free | 10GB | ◯ | あり | ◯ |
以下ではおすすめの無料レンタルサーバーについて詳しく紹介します。
シンフリーサーバ
ストレージ容量 | 10GB |
独自ドメイン | 10個 |
MySQL | 5個 |
WordPress | ◯ |
広告表示 | なし |
商用利用 | ◯ |
おすすめポイント | ・無料独自SSL ・HTTP/2に対応 ・ユーザーフォーラムで質問できる |
シンフリーサーバーはストレージ容量は10GBであり、独自ドメインは10個、データベースは5個まで利用可能です。
WordPressが利用できるため、Webサイトの運営をしたい方におすすめできます。
WordPressの簡単インストールや簡単移行、テーマインストール機能があり、WordPressの活用をサポートする機能が充実しています。
広告表示は原則として表示なしとなっていて、商用利用が認められているため、幅広い用途で利用できるサービスです。
無料独自SSLを提供していて、HTTP/2に対応しているなど、無料でありながら機能が充実しています。
ただし、サポートは非対応のため、自分でわからない部分を調べることができる人に向いています。
ユーザーフォーラムが用意されているため、不明な部分については気軽に質問できます。
StarServerFree(スターサーバーフリー)
ストレージ容量 | フリー:2GB フリー容量増加:4GB フリー PHP+MySQL:2GB |
独自ドメイン | 1個 |
MySQL | フリー PHP+MySQLのみ(1個) |
WordPress | フリー PHP+MySQLのみ |
広告表示 | フリー:なし フリー容量増加:スマートフォンのみ広告表示 フリー PHP+MySQL:スマートフォンのみ広告表示 |
商用利用 | ◯ |
おすすめポイント | ・パソコンからのアクセスでは広告表示なし ・用途に合わせて3つのプランから選べる ・全プランで独自ドメインの設定ができる |
StarServerFreeは、「フリー」「フリー容量増加」「フリー PHP+MySQL」の3つのプランを展開しているのが特徴です。
「フリー PHP+MySQL」のプランではPHPとデータベースの利用が可能であり、WordPressを用いてWebサイトの作成ができます。
すべてのプランで独自ドメインを利用できて、商用利用が可能であり、パソコンからのアクセスでは広告表示されないのがメリットです。
ただし、「フリー容量増加」と「フリー PHP+MySQL」のプランについては、スマートフォンのみで広告が表示されます。
広告が表示されないことを重視する場合は「フリー」のプランがおすすめです。
多くの容量が必要な場合は、4GBまで利用できる「フリー容量増加」が適しています。
各種CMSやプログラムを利用して幅広い用途に活用したい場合には「フリー PHP+MySQL」が最適です。
XREA Free
ストレージ容量 | 10GB |
独自ドメイン | 20個 |
MySQL | 5個 |
WordPress | ◯ |
広告表示 | あり |
商用利用 | ◯ |
おすすめポイント | ・メールサポートとチャットサポートに対応 ・独自SSLに対応 |
XREA Freeは無料でありながら豊富な機能を利用できるレンタルサーバーです。
ストレージ容量は10GB用意されており、マルチドメインに対応していて、データベースも使えます。
WordPressの設置に対応しており、Webサイトの運営をしたい方におすすめできるサービスです。
無料のレンタルサーバーとしては珍しくメールサポートとチャットサポートに対応しており、わからない点はいつでも質問できます。
独自SSLに対応しているため、WebサイトのSSL化を実現できて、サイトのセキュリティ性を高められます。
注意点としては、広告が必ず表示されるため、その点を踏まえた上で利用するか決めましょう。
無料レンタルサーバーは使う時の注意点
無料レンタルサーバーを利用する際の注意点を以下にまとめました。
- サーバーの安定性が低い
- セキュリティが甘い点に注意が必要
- 用途によっては最初から有料のサービスを使うべき
無料レンタルサーバーを使う際の注意点について詳しく説明します。
サーバーの安定性が低い
無料のレンタルサーバーは、サーバーの性能そのものが低く設定されており、安定性が低いです。
アクセスが集中するとすぐにサーバーがダウンする可能性があるため注意しましょう。
サーバーに大きな負荷をかける用途で利用したい場合は、無料ではなく有料のサービスの利用をおすすめします。
セキュリティが甘い点に注意が必要
有料のサービスと比較すると無料のレンタルサーバーはセキュリティが甘い点に注意が必要です。
十分なセキュリティ対策が施されていないため、さまざまなサイバー攻撃の被害を受けるリスクがあります。
最悪の場合は不正アクセスや情報改ざん、情報流出などが引き起こされるため注意しましょう。
ECサイトの運営など重要な個人情報を扱うサイトを運営したい場合は、無料ではなく有料のレンタルサーバーの利用が望ましいです。
用途によっては最初から有料のサービスを使うべき
セキュリティが重要なECサイトの運営や、画像や動画を大量に掲載するWebサイトの運営などは、無料のレンタルサーバーに向いていません。
無料のレンタルサーバーに不向きな用途を予定しているならば、最初から有料のレンタルサーバーを使うことをおすすめします。
無料のサービスを選んでもスペックやセキュリティ面で満足できなければ、後から有料のサービスへの移行を検討することになるでしょう。
ただし、無料から有料へ簡単にプラン変更ができるレンタルサーバーも存在するため、その場合は無料のプランを最初に選んでも問題ありません。
無料レンタルサーバーを導入する方法
無料レンタルサーバーを導入するまでの流れを以下にまとめました。
無料レンタルサーバーを導入するのに必要な各手順を解説します。
手順①:サービスを選ぶ
まずはどの無料レンタルサーバーを利用するのか選ぶ必要があります。
料金はいずれも変わらないため、独自ドメインやデータベースを利用できるか、広告が表示されるかといった点を比較しましょう。
それぞれの目的に合わせて必要な機能やスペックの整っているサービスを選ぶことが大事です。
また、後で有料プランへの変更をスムーズに行えるサービスを選ぶことをおすすめします。
さまざまな点を考慮した上で最適な無料レンタルサーバーを選びましょう。
手順②:申込みをする
利用するサービスを決めたならば、公式サイトにアクセスして申込みフォームのページへ進みます。
申込みフォームで用意されている項目をすべて記載して送信すれば申込みの完了です。
申込みフォームで入力を求められる項目はメールアドレスやパスワード、名前、住所、電話番号などです。
また、利用規約や個人情報の取扱いについての同意を求められるため、利用規約などを細かく確認した上で同意しましょう。
手順③:認証をする
多くのサービスでは申込みの後に認証手続きを行うことで本人であることを確認します。
入力したメールアドレス宛に確認コードが記載されたメールが届き、申込みフォームに確認コードを入力する方法があります。
あるいは、登録した電話番号宛に届いた認証コードを入力するケースも多いです。
ただし、それぞれのサービスごとに認証手続きの方法が異なるケースがあるため、指示に従って認証を済ませましょう。
認証を終えた後で入力内容に問題がないことを確認した上で申込みのボタンをクリックすれば登録は完了です。
手順④:各種設定をする
登録を完了した後は、実際に無料レンタルサーバーを運用するために各種設定を行います。
たとえば、Webサイトの運用をしたいならば、独自ドメインの登録やWordPressのインストール、SSLの設定などを行いましょう。
それぞれの用途に合わせて必要な設定を済ませていきます。
手順⑤:運用する
設定を済ませた後は実際に無料レンタルサーバーの運用を進めていきましょう。
ただし、トラブルが起きたとしてもサポートが用意されていない場合があります。
サポートを頼れない場合には、自力でさまざまな問題を解決しなければいけません。
無料のレンタルサーバーではスペックや機能面で不都合が生じることがあるため、必要があれば有料プランへの変更を検討しましょう。
無料レンタルサーバーに関するよくある質問
無料レンタルサーバーについてのよくある質問を以下にまとめました。
無料レンタルサーバーに関してよくある質問に回答します。
どうして無料でサービスを提供できるの?
無料レンタルサーバーが無料でサービスを提供できている理由は以下の通りです。
- 広告収入を得られるから
- 有料サービスの宣伝のため
- オプションによる利益
無料レンタルサーバーの多くは利用時に広告が表示されるのが特徴であり、広告収入によってサービスが維持されています。
また、有料レンタルサーバーを提供している事業者が、有料サービスの宣伝のために無料のプランを用意しているケースも多いです。
無料のプランから有料プランへスムーズに切り替えられるようになっています。
無料レンタルサーバーであっても有料オプションを提供するサービスがあり、オプションからの利益で維持されているケースも多いです。
無料レンタルサーバーに適した用途は?
無料レンタルサーバーに適した用途を以下にまとめました。
- 小規模なサイトの運営
- 収益化を目指さないサイトの運営
- テストサイトの作成
小規模なサイトの場合はスペックの低い無料レンタルサーバーでも問題なく運営できるケースが多いです。
収益化を目的としない趣味のサイトの場合はスペックが重視されないため無料レンタルサーバーでも問題ないでしょう。
本番に備えてテストサイトを作成するのにも無料レンタルサーバーはおすすめです。
無料レンタルサーバーでWordPressやその他のプラグインなどを試してみて、本番の予行演習ができます。
無料レンタルサーバーにバックアップの機能はありますか?
無料レンタルサーバーにはバックアップの機能が用意されていないケースが多いため注意しましょう。
有料サービスとは異なりバックアップを手動で行うことになるため、定期的なバックアップが重要になります。
無料レンタルサーバーは性能が低く、トラブルが起きやすいため、重要なデータは必ずバックアップを取っておきましょう。
無料レンタルサーバーまとめ
無料レンタルサーバーは無料で提供されているサービスであり、気軽に契約することができます。
ただし、無料のために性能は低く、一部の機能が制限されていて、広告が表示されるケースがある点に注意しましょう。
無料レンタルサーバーは小規模なサイトの運営やテストサイトの作成などの目的で利用されています。
無料レンタルサーバーの利用に興味のある方は本記事の内容を参考にしてサービスを選びましょう。